活劇とグルーヴの日記

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zoom RSS 映画『アウトレイジ ビヨンド』/小動物たちの死

<<   作成日時 : 2012/10/09 23:57   >>

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冒頭、シネスコのスクリーンに浮かび上がるのは、シャチの死骸である。

もちろん海から引き揚げられたのは、シャチではなく、ヤクザに消された男女の死体が乗った黒塗りの車なのだが、この映画にはそもそも、ひとりを除き、ニンゲンなんかは出てこない。ヘタに出てくれば、純然たるエンターテインメントは「ニンゲンどらま」に堕ちるだけである。
だから純然たるエンターテインメントを目指したこの映画は、動物映画なのである。しかし、海のギャングであるシャチはとうに死んでしまっている。ギャングなんていうのはもう天然記念物なのだから、仕方はない。となると、出てくるのは、あとは小動物ぐらいである。
この映画に登場する小動物は、ざっとこんな感じである。

ヒステリックなキツネ(加瀬)
おびえる古ダヌキA(中尾)
虚勢だけの古ダヌキB(西田)
ちょこまかと駆けずり回るネズミ(小日向)
老いた野良猫(北野)
野良猫を慕う生真面目なリス(中野)
など。

やっかいなのは、ひとりだけニンゲンがいることである。三浦である。
小動物たちを飼いならすニンゲン三浦の始末をどうつけるかが、問題なのだ。
化かすのを忘れてニンゲンにすり寄ったキツネにしろ、化かそうとして簡単に裏切られる古ダヌキにしろ、ニンゲンに飼いならされた小動物たちは、あっけなく死ぬ。やつらには小動物たる資格がないからだ。

結局は、野良猫に頼るほかはないのだが、もはや一般市民に身をやつしたニンゲン三浦に噛み付いて息の根を止めるぐらいは猫にも可能だったとはいえ、三浦の代わりにまんまとニンゲンの座を占めたイヌ(光石など)をはじめ、まだまだうじゃうじゃいる小動物どもを相手に立ち回れるほど、野良猫はもう若くはない。とりあえず、うるさいネズミを追い払うぐらいが関の山である。しかし、このネズミを追い払うときに見せる老い猫の表情こそが、有象無象がひしめくウルサイ世界に対する、偽りのない心情なのだ。

こんなくだらないたわ言を書いているニンゲンは、電力を浪費するだけのクズである。とっとと寝るべし。

(10/6、ワーナー・マイカル・シネマズ 市川妙典)






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