活劇とグルーヴの日記

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zoom RSS 映画『桐島、部活やめるってよ』/音楽を聴こう

<<   作成日時 : 2012/09/30 13:45   >>

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知り合いからかなり良いという評判を聞きつつも青春学園映画というだけでハナから観ることを放棄しときながら、人気ラジオ番組での絶賛の声に、いとも簡単に軌道修正。軽い足取りで映画館に足を運んでしまう自分の軽い脳みそを別に恥じるわけでもなく、映画を観る動機にそもそも「軽い」も「重い」もないよと、とりあえず開き直っておくことにした。

青春学園モノでもなんでもなく、ちゃんとした現代の寓話。これはカチをめぐる映画である(「価値」なのか「勝ち」なのか、わからない)。とりあえず誰もが、何だかわからないが、自分を安定させてくれるカチを持ってると思っている。でも自分だけのカチだと思っていたそれが、みんなが共有する単なる紙くずに過ぎなかったという事実に気づいたときには、もう遅い。「キリシマ君」なんて実は最初っから、どこにもいやしなかったのだ。劇中でスタヴローギン的な空虚人間が思わず流した涙には、紙くず同様に嘘である映画のナミダにはない切実さがあった。なんとも残酷な映画である。

そういや別に関係ないが、以前にNHKでゾウアザラシについてのドキュメンタリーをやっていた。ゾウアザラシの雌たちは一番力の強い一匹の雄に群がり、その“キング雄”の子を産む。そしてキングの庇護のもとで悠然と寝そべっている。キングになれなかった“あぶれ雄たち”が雌を横取りしようとして縄張りに近づくと、キングは雄叫びをあげ威嚇する。それでも相手がひるまなければ、猛然と突進していく(足元の子アザラシを蹴散らしながら)。時には、なかなか手強い“あぶれ氏”を相手に血みどろの闘いを繰り広げる。もちろん雌たちは気持ち良さそうに昼寝している。
当たり前だけど、これほどのわかりやすい構図はニンゲンサマの社会には当てはまらない(まあ、幸か不幸か)。仮にキングだと思っているもの(人に限らない)があったとしても、それは結局「キリシマ君」に過ぎなかったというのがオチだろう。

人間はいいね。音楽でも聴こう。

(9/29、渋谷TOEI)




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